【第139号】2010年6月TOP500発表
6月1日に恒例のISCで2010年1回目のTOP500が発表されました。
今回2位に、新たに中国深センのスーパーコンピュータセンターが入りました。このシステムは理論性能では、ほぼ3PFLOPSのマシンです。XeonとTesla C2050の構成になっており、Xeonのコア数は120,640コアです。1コアあたりは10.64GFLOPSだということなので、Xeon自体でのピーク性能は1.28PFLOPで、残りの1.7TFLOPS分がGPUということになります。ただ、実効性にはまだ技術的な問題があって、今回は2位に留まったような感じです。今回の発表では、10位以内に中国からこれで2システムが入ったことになりますが、どちらも実効効率が50%以下と非常に悪いことが目立ちます。昨年から中国のシステムが入っているにも関わらず、いまだに効率が上がらないのは何故でしょうか?やはり根本的な技術力に問題があるのでしょうか?
さて、10位以内の前回からの比較です。2位に中国のシステムが入ったために、ほとんどのシステムの順位が変わりました。ただ、NASAエームズとサンディア研究所だけは、前回からシステムを増強して順位を守っています。今回テキサスのTACCは10位から外れました。 br> 先日決まった東工大のTSUBAME2.0は、理論最大性能が2.4PFLOPSです。現在のランキングで行くと、2位か3位には入れそうです。少なくとも今年11月の時点では、確実に10位以内にランキングされることは確実でしょう。ようやく日本も次回はTOP10に入れそうです。
| 2009/11 | 2010/06 | ||
| 1 | ORNL CRAY XT5-HE | ORNL CRAY XT5-HE | → |
| 2 | LANL IBM BladeCenter | NSCS Dawning TC3600 | (新) |
| 3 | UoT CRAY XT5-HE | LANL IBM BladeCenter | ↓ |
| 4 | FZJ BG/P | UoT CRAY XT5-HE | ↓ |
| 5 | NUDT TH-1 | FZJ BG/P | ↓ |
| 6 | NASA Ames | NASA Ames (増強) | → |
| 7 | LLNL IBM BG | NUDT TH-1 | ↓ |
| 8 | ANL IBM BG/P | LLNL IBM BG | ↓ |
| 9 | TACC SUN Blade | ANL IBM BG/P | ↓ |
| 10 | Sandia SUN Blade | Sandia SUN Blade (増強) | → |
さて日本はどうでしょうか?昨年11月の発表ではTOP500に入っていたのは16機関でしたが、今回は18機関に増えています。
| 2009/11 | 2010/06 | ||
| 31 | 地球シミュレータ | 22 | 原子力機構(新規) |
| 36 | JAXA | 37 | 地球シミュレータ |
| 45 | T2K東京大 | 42 | JAXA |
| 47 | 理研 | 53 | T2K東京大 |
| 56 | 東工大 | 56 | 理研 |
| 62 | T2K筑波 | 64 | 東工大 |
| 81 | 核融合研 | 71 | T2K筑波 |
| 84 | 東大ゲノムセンター | 91 | 核融合研 |
| 92 | 気象研 | 96 | 東大ゲノムセンター |
| 95 | T2K京都大 | 107 | 気象研 |
| 114 | 物材研 | 111 | T2K京都大 |
| 142 | 自動車会社 | 137 | 電力中央研究所(新規) |
| 206 | 統計数理研 | 138 | 物材研 |
| 241 | 名古屋大学 | 189 | 自動車会社 |
| 429 | 天文台 | 229 | 不明 IBM(新規) |
| 445 | 天文台 | 230 | 不明 IBM(新規) |
| 301 | 統計数理研 | ||
| 383 | 名古屋大学 | ||
日本で1番になったのは、原子力機構の富士通マシンです。これは予想された通りでした。 br> これ以外に、3件の新規システムがあります。1つめは電力中央研究所のマシンで、後の2システムはIBMが納めた顧客のようです。おそらく民間です。この顧客名を隠した発表は、海外ではこれまでも数が非常に多かった(TOP500の半分くらい)のですが、日本ではありませんでした。今後も増えて行って欲しいものです。
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